今週の読書
その中に、次のような記述があります。
「日本には宗教戦争はないんです。織田信長が一向宗を弾圧したとか言うけれど、あれは世俗政権が邪魔なる宗派を討伐しただけであって、ある宗派とある宗派が武力闘争をしたことはないんです。」
しかし、井沢元彦さんによれば、日本に宗教紛争がなかったというのは大きな間違いだそうです。
「逆説の日本史」に記述があります。
例えば、天文法華の乱という天台宗と日蓮宗の宗教紛争ですね。
この乱が大火を招き、京都は延焼面積では応仁の乱に勝る被害を受けたともいいます。
凄まじいですね。
碩学の渡部先生も時に間違うほど、日本に宗教紛争はなかったという先入観は強いということでしょうか。
(参考)
出典:Yahoo辞典
【天文法華の乱】てんぶんほっけのらん
1536 年(天文 5)、延暦寺の宗徒が京都の日蓮宗寺院二一寺を襲撃破却した事件。
京都町衆を中心とする日蓮宗徒は一向一揆や土一揆に対抗して、法華一揆を起こし、京都で大きな影響力をもち、山門との間に天文初年から対立・葛藤が続いていた。これが宗門論争を機に爆発し武力衝突にまで発展した。この乱により 1542 年まで日蓮宗は京都で禁教とされた。